エビネは、枯れ葉を無駄にしない。
枯れ葉を株から離さない。
この写真で見るように3年前の枯れ葉が、株についたままでラン菌(木材腐朽菌)によって分解される。
つまり、エビネは、枯れ葉をエサにして木材腐朽菌を養殖している。
己の枯れ葉と木材腐朽菌の共生である。

風倒木に自生した「夏エビネ」。

風倒木が地面に倒れ、木材腐朽菌が繁殖し・・・菌糸が・・
風倒木のリグニン、セルロースを分解する。
これを「朽ちる」というが、
この朽ちらす菌・・木材腐朽菌が・・・ラン菌である。

この夏エビネの姿が・・・宇井 清太の炭素循環栽培法である!
自生地では・・・写真のように元気。
誰も肥料など・・・やらない。
前年の古い葉はやがて枯れ・・・ラン菌が分解して・・・養分となる!
これを鉢内に再現できるのがペレポストである!

よく見ると・・・
 こういう場所にも・・・植物死骸がある。
 コケ・・・地衣類・・・・
 ランは森林の負け組植物・・・・。
 木材腐朽菌とともに・・・細々・・・したたか・・・生き続けてきた。
屋久島。
花崗岩が隆起した島である。
表土は非常に浅い。
この浅い土壌で7000年も生き続けてきた大王杉。
大王杉は花崗岩で生き続けてきたのではない。
地面の毎年舞い落ちる枯れ葉の中に生きて来た。
木材腐朽菌は枯れ葉を分解する・・・・。
大王杉は7000年間・・・木材腐朽菌とともに生き続けてきた・・。


ペレポスト。
 木材腐朽菌のよる炭素循環栽培法は、
 自生地を再現したものである。
シャボテンの自生地は死の砂漠ではない。
大地には枯れ落ち葉を分解する木材腐朽菌が生息している。
人間が想像するより豊かな生命の営みがある・・・。

シャボテンは砂漠の生き物ではない。
枯れ葉の中に生きる植物である・・・。
       地球の陸上の植物は枯れ落ち葉の中に自生する
この栽培法は、これまでの農業、園芸、植物栽培の根本から変えるさいばい理論である。
この理論に基づいてコンポスト(用土)を発明開発したのが「ペレポスト」である。
ペレポストを開発してから8年を経過し、ラン科植物のみでなく地球の陸上に自生する多くの植物で、
栽培試作を繰り返しながら、木材腐朽菌による炭素循環栽培法を考察してきた。

この間、多くの人からこの理論をご理解いただき、大成功する人が続出するようになってきた。
しかし、これまでの慣行栽培法から脱却できない人は失敗した。
その大きな理由は、これまでの栽培法が、自然の法則・・・木材腐朽菌が枯れ落ち葉を分解しているという法則、
地球の陸上に自生する80%以上の植物は、枯れ落ち葉の中に自生しているという事実。
多くの植物が木材腐朽菌とともに生き続けてきたという事実と、大きく乖離した栽培がおこなわれてきたからである。
特に鉢栽培においては、枯れ落ち葉も、木材腐朽菌も削除した栽培がおこなわれてきた。

この栽培法の基本骨格
  1 ペレポストは植物自生地に毎年発生する「枯れ落ち葉」「植物死骸」と考えること。
      毎年、毎年・・・ということがポイント。
      これまでの栽培法に・・・この基本が無かった。
      鉢に毎年枯れ落ち葉が舞い落ちる????・・・・こういうことが無かった。

  2 枯れ落ち葉のセルロース、リグニンを分解できる菌は好気性菌の「木材腐朽菌」である。
      木材腐朽菌は土壌微生物ではない。キノコの類である。

  3 リグニン、セルロースを木材腐朽菌が分解すると「低分子の糖」がせいさんされる。
      この低分子の糖が欲しいために多くの植物は木材腐朽菌とともに生きている。
      地球の地表で枯れ落ち葉のあるエリアで行われている炭素循環。
      枯れ葉のリグニン、セルロースは、最後は炭酸ガスとなって大気に放出されるが、
      その過程に「ブドウ糖」が産生される。
     このぶどう糖を菌根菌の菌糸がねに供給して、エネルギー源にしている。
     植物は光合成と菌糸から調達する二つのエネルギーで生き続けている。。
     光合成の不足分を・・・補完していた。
     菌従属植物のエネルギー調達から・・・このことが解明された。無胚乳種子の発芽エネルギーである。
      「菌根」を具備した植物。「菌根」を具備しないが共生関係を持つ植物。

  4 自生地には「雷」「稲妻」が走る
      空中で静電気がスパークすると空中窒素が「尿素」に合成される。
      木材腐朽菌と稲妻、尿素の関係が、枯れ落ち葉を分解する上で、非常に重要である。
      木材腐朽菌が繁殖するとき、雨水の水分、雨水に含有する尿素(窒素)を利用する。
      枯れ落ち葉にはほとんど窒素が含有しないので、繁殖に必要な窒素が足りない。
      雨水に含有する尿素が木材腐朽菌の繁殖に必要である。
  
  5 木材腐朽菌の菌糸が低分子の糖、水分、空気、リン酸、カリ、その他の微量要素、
    PH調節、菌糸の死骸の養分・・・根との菌糸のネットワークが、枯れ落ち葉の植生に構築されている。
    更に土壌の浄化をも行っている。
    この枯れ落ち葉が木材腐朽菌によって分解された腐植質は「腐葉土」ではない。
    腐葉土には嫌気性で発酵腐敗させるとき多量窒素を添加する。硝酸態窒素
    自生地には多量に窒素を含む「腐葉土」は存在しない。
    動物、家畜の消化器官に生息する嫌気性細菌は、枯れ葉のリグニン、セルロースを分解できない。
    EM菌も枯れ葉を分解できない。
    光合成細菌も分解できない。
    この枯れ葉を分解できる菌は2億8500万年前に地球に誕生した。それから今日まで、
    地球の地表の王者生物として支配してきた。現在も・・・これからも、この構造は変わりない。
    ちきゅうの歴史で最も巨大な生物は・・・恐竜ではなく・・・木材腐朽菌である。
    東京ドームの何10個の面積まで大きくなったものがある。
    この菌と植物は共生することで子孫を継続させてきたといっても過言ではない・・・
    植物、巨木も・・・必ず死ぬ。
    その死骸が木材腐朽菌によって分解され・・・「ヒコバエ」が生え継続される。
    コケから草本植物、木本植物・・・・植物遷移も・・・木材腐朽菌の炭素循環の中で行われている。
    植物だけでは・・・植物遷移は不可能である。
    木材腐朽菌の活動が制約される極北エリア、砂漠エリアでは、温帯より植物遷移は遅く、
    植物の種類も限られている。
    植物のホットスポットは、木材腐朽菌が作り上げたものである。
    しかし・・・農業、園芸では、宇井 清太が焦点を合わせるまで、削除、放置、無視されてきた。
   家畜の排せつ物に生息する嫌気性菌が使われてきた。
   窒素が食糧増産に必要だったからである。
   人間の排泄物も家畜の排せつ物も・・・微生物世界から見れば…同じである。
   腸内フローラ・・・の菌は全部「嫌気性菌」。
   植物が共生する菌ではない。

  6 陸上に自生する植物には多くの枯れ落ち葉が堆積しているエリアに自生しているもの、少ないところに自生しているもの。
    蛇紋岩、石灰岩の非常に少ないところに自生しているものがある。

  7 植物は移動できない。芽生えた場所で多年草の樹木、草本は同じ場所で生き続ける。
    毎年新しい枯れ葉が生産され、木材腐朽菌によって分解されている。

 8 この栽培法のもっとも重要な点は、植物は光合成で生産した澱粉のみで、
    生きることが、永年生き続けることが可能なのかという・・・疑問である。
    この栽培法は、他にエネルギーの調達ルートがあるという理論に立っている。
    植物死骸、枯れ葉などの高分子炭水化物のセルロース、リグニンを
    木材腐朽菌が分解する過程で生まれる低分子炭素化合物(糖、糖質)を、
    植物は利用している。

   植物が地球上で生き続け、子孫繁栄するためには、光合成という一つの
   エネルギー源調達という進化ではない・・・。

  
   以上のようなことを再現したのが木材腐朽菌による炭素循環栽培法である。
   これまでのコンポストによる栽培とは・・・根底から異なることが理解できよう。

    
  植物の自生地でも毎日降雨があったり、集中豪雨で超多湿になる場合がある。
  それでも根腐れなど発生しない。
  屋久島の縄文杉7000年も誰も肥料など与えなくとも生き続けてきた。
  朝鮮人参は草本であるが・・・同じ場所で500年以上生きるものもある。
  そういう植物は地球上の非常に多くある。
  なぜ・・・生き続けることができるのか???
  本当に光合成のみの澱粉のエネルギーのみで生き続けることができるのか????

  

  木材腐朽菌による炭素循環栽培法は、ラン科植物という植物進化の謎から、
   自生地のい法則を解明した栽培法である。

  これまで使用されてきた用土・・・の延長線上にペレポストがあるのではない!
  このことを理解しないで使用する満足な成績を得ることはできない。
  なぜなら、これまでのほとんどすべての用土に枯れ落ち葉も木材腐朽菌も無いからである。
  特に鉢栽培では、日本では「盆栽」「古典園芸」という職人技が重要な位置を占めている。

 この・・・技術伝授と園芸思想?が・・・・一つの文化にまで成熟している。
 園芸文化。
 江戸時代に繚乱と花開いた園芸。
 この流れを・・・現在も引き継いでいるのが・・・古典園芸、盆栽、東洋ラン・・・万年青・・・・
 栽培法も弟子に・・・伝授され・・・固定化している。
 日本の美学三点セット。
 栽培法と美学の融合。
 素晴らしい文化である。

 しかし・・・・
 その技術の中を一つ一つ検証すると・・・・自然の法則と大きく乖離しているものがある。
 そういうものの代表が・・・「菌根」である。菌根植物の栽培法である。
 ラン科植物の栽培法。
 更に「万年青」栽培法であろう。
 

 更に、科学が先行して園芸にまで発展した「洋ラン」栽培法である。
 不思議なことに、自然科学から出発した洋ラン界が、
 ラン科植物はすべてラン菌と共生して発芽生育していることは、
 18952年にドミニー博士によって解明されているのに・・・・・
 1853年といえば・・・日本にペリーの黒船が来航した年である。
 このことを考えると・・・・
 ペレポストが開発されるまで・・・日本の園芸界は・・・・チョンマゲ時代の栽培法を、
 延々と・・・用土、コンポストに関しては・・・行ってきたことになる。
 この科学の進歩が激しい100年の19世紀、20世紀時代において、
 まさに驚くべき・・・進歩が無い業界であった。
 大御所、権威者・・・・。
 自然と大きく乖離した栽培法を・・・指導してきた。
 疑問に思わないで・・・・。
 進歩のないところに隆盛、発展はない。
 車は・・・・水素時代になろうとしている・・・・。

 ランの原理原則を無視した「ラン菌」削除、無視の栽培法が行われてきたのである。
 この150年の間にうず高く積まれたランの関係の本、栽培法の本。
 チョンマゲ時代の・・・1800年代後半に構築された栽培法が・・・・行われてきた。
 その中でおびただしい蘭たちが・・・・消耗品として経済の豊かな国に導入され枯れていった。
 自生地、原産地というのは・・・経済大国先進地への・・・消耗品供給地である。
 園芸文化というのは・・・他の文化と同じように・・・・経済に左右される。
 経済大国日本、ランの大消費国である。
 枯れるから・・・輸入業が成立する!
 菌根植物を・・・ラン菌の生息しない用土で植えれば・・・・ほとんど全滅する。
 30年前のラン、50年前のランを保存するのは・・・容易ではない。
 愛好というのは残酷である。
 ランを人間に例えれば・・・理解できよう。
 一方的な愛は・・・ストーカーとも呼称される。
 拉致とも呼称される。
 異郷の地に連れてこられたラン乙女達は・・・・らん展で麗しくも微笑むが・・・・
 心底から・・・喜んでいるのだろうか?
 興行化する「らん展」。
 そこには・・・見世物としてのランと、人間の優越感と達成感とビジネスの複雑な感情が空間に渦巻く。
 ランビジネス・・・もメディアの一つの興行。 
 そこには・・・ラン菌が生息・・・など関係ない空間。
 一発芸のランでも・・・客を集められれば・・・・使い物になる!
 テレビのお笑い芸人のバラエティ・・・企画と同じレベルと線上の興行手法。
 これから・・・どう進んでゆくのか・・・・。
 
 そういう・・・いろいろなことを・・・考察しながら、ランが喜ぶラン栽培を考えれば、
 ラン菌の生息する用土ペレポストで栽培する方向が・・・
 正しい・・・21世紀のラン栽培、園芸ではないか・・・と宇井 清太は思っている。
 科学的に「破綻」しない栽培法である。
 自生地再現栽培法である。

  
ラン菌(木材腐朽菌)による        炭素循環栽培法の基本
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